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建設コンサル勤務の博士が年収120万円アップ!研究と民間企業を両立する働き方

建設コンサル勤務の博士が年収120万円アップ!研究と民間企業を両立する働き方
体験者プロフィール
性別男性
転職時の年齢34歳
最終学歴大学院卒業
転職前の勤続年数5〜10年
転職経路知人・元同僚・取引先などのつて(リファラル含む)
利用した転職サービスなし
応募社数1社
転職活動の期間1か月未満
転職した年2026年
総合満足度★★★★★ 5(とても満足)
転職前 転職後
業種 転職前建築・プラント・不動産 転職後建築・プラント・不動産
職種 転職前建築・土木・設備 転職後建築・土木・設備
年収 転職前500〜600万円 転職後600〜800万円
雇用形態 転職前正社員 転職後正社員

※本記事は個人の感想・実体験に基づくものです

目次

建設コンサルで数値流体解析

前職では、建設コンサルタント会社の技術職として働いていました。主に数値流体解析を使ったシミュレーションの受託解析業務を行っていました。

たとえば、河川や沿岸域などの水の流れをコンピュータ上で再現する仕事です。流速や水位がどのように変化するかを解析していました。大学院で学んできた専門知識をそのまま活かせる仕事で、内容そのものには面白さを感じていました。

会社の価値観と評価制度への違和感

転職を考えた理由は、仕事の内容よりも会社の体質や価値観に違和感を持つようになったことです。経営者は高層マンションや高級店での食事といった、いわゆる分かりやすい成功を好むタイプでした。私はそういったことにほとんど興味がありませんでした。

もちろん、何を大切にするかは人それぞれです。ただ、会社が大事にしている価値観と、自分が仕事に求めているものが、だんだん合わなくなってきたと感じていました。

もう一つ気になっていたのが、評価の仕組みです。売上高の目標は設定されていましたが、達成してもしなくても、待遇や評価に大きな差があるようには感じませんでした。

目標を設定するのであれば、達成したときに何がどう変わるのかが分かりやすい方が納得して働けます。そうした部分が曖昧だったため、自分の成果や裁量がもっと反映される環境に移った方がよいのではないかと思うようになりました。

専門分野のつてで決まった転職

転職先は、転職サイトやエージェントで見つけたわけではありません。もともと会社自体を知っていました。博士(工学)を取ったあとの専門分野はかなり狭い世界で、会社名よりも、あの人のところで働くという感覚の方が近いです。

自分で大量に求人を探すというより、研究者同士や大学の先生とのつながりの中で、働く場所が決まっていくことがあります。今回も、転職先が人を欲しいというタイミングと、私自身がそろそろ転職しようかなと思っていた時期が重なりました。

博士課程時代の先生から紹介してもらい、その流れで話が進みました。実際に応募したのは1社だけで、活動期間も1か月未満です。

社長と共有した研究者の働き方

紹介だったこともあり、いわゆる厳しい採用面接のようなものはありませんでした。実質的にはカジュアル面談だけで決まっています。面談も経歴を細かく質問されるというより、かなり雑談に近い雰囲気でした。

特に印象に残っているのが、社長と研究者のキャリアについて話したことです。社長自身も、大学で働くことを本職にする道を選ばず、民間を主な仕事の場にしているという話をしてくれました。

私も大学で研究を続けながら民間企業で働くことに関心があったので、その話でかなり意気投合しました。研究者というと、大学に残ることが王道で、民間に行くと研究を諦めたように見られることもあります。

しかし、私はそういう考え方には違和感がありました。研究者が民間で働くことをもっと当たり前にしたいし、民間で働くことは決して負けではない、という雰囲気を作っていきたいと思っています。その考えを社長と共有できたことが、今の会社に決めた大きな理由です。

建設コンサル会社の雇用契約書

建設コンサル業界で広がる仕事の幅

転職後も大きなくくりでは建設コンサルタント分野に関わっています。ただ、仕事の幅はかなり広がりました。これまで通り受託解析も行いますが、それだけではありません。

講習会の企画、大学の先生と一緒に進める新しいソフトウェアの開発、民間企業の新人向け教育コンテンツの作成などにも取り組んでいます。前職ではほとんど経験しなかった仕事です。

自分が面白いと思ったことを企画し、それをどう形にするかまで考えられます。以前より仕事に対する自由度がかなり高くなりました。

年収120万円アップと働き方の自由

待遇も大きく変わりました。年収は前職より約120万円上がりました。収入が増えたこともうれしいです。それ以上に大きいのは、時間に縛られずに働けるようになったことです。

以前よりも働く時間や進め方を自分で調整しやすくなりました。仕事そのものも、これをやってくださいと指示されたことをこなすだけではなくなりました。自分で何をやるか、どう進めるかを決められるようになったのです。

私は博士号を取得しているので、言われたことをそのまま実行するより、この課題をどう解くか、何をやるべきかを自分で考えて進める方が性格的にも合っています。その意味で、今の環境は前職より自分に合っていると感じます。

東北大学との二足のわらじ

また、現在は転職先で働くだけでなく、東北大学でも仕事をしています。いわば二足のわらじですが、その働き方を会社が理解してくれていることも大きいです。

大学で研究や教育に関わりながら、民間では実務、ソフトウェア開発、教育コンテンツ作成などに取り組んでいます。自分の専門性を一つの場所に限定せず活かせています。

転職で重要なのは働き方の価値観

転職した結果には、とても満足しています。年収が上がったことだけでなく、自分の裁量で仕事を選び、任せてもらえることが何より大きいです。

大学での仕事との両立にも理解があり、理想としていた研究と民間の両方に関わる働き方が実現できています。今のところ、後悔している点や明確に悪かったと感じる点はありません。

今回の転職を通して感じたことがあります。転職では年収や会社の知名度だけでなく、自分がどのような価値観で働きたいのか、どのような人と一緒に仕事をしたいのかがとても重要だということです。

私の場合は、専門分野のつながりとタイミングがうまく重なりました。一般的な転職活動とは少し違う形で転職が決まったのです。結果として、自分の専門性も働き方も、以前より活かしやすい環境に移ることができました。

あわせて読みたい転職の体験談

編集部より

大学と民間の掛け持ちで先に確認すること

大学院で学んだ専門を活かし、民間企業へ移った30代男性の体験談です。博士号を持つ方が、民間で働きながら大学にも籍を置いて働き続ける、珍しい働き方です。

大学と民間の両方で働くとき、選べる働き方は大きく二つあります。一つは、大学と企業がそれぞれ雇用契約を結ぶ、クロスアポイントメントという制度です。給与を大学と企業で分け合うため、混合給与とも呼ばれます。

この制度では、大学と勤務先で働く時間の割合を決めて働きます。協定の範囲内なら、大学と勤務先の設備も使えます。もう一つは、大学に籍を置いたまま外部の会社で兼業する働き方で、この場合は所属先の設備や情報を原則使えません。

どちらの働き方を選ぶかで、事前に確認すべき中身が変わります。これから同じような働き方を目指す方は、次の点を確認しておくと安心です。

大学に籍を置いたまま兼業する場合、大学のルールで事前の申請や承認が必要になることがあります。大学には兼業や利益相反に関する規程があり、外部の仕事がそれに該当する場合があるからです。兼業が認められているか、申請がいるか、報酬や時間に上限はないか、大学名や肩書を名乗ってよいかを確認してください。

もう一つ注意したいのが、利益相反です。大学の研究と勤務先の仕事が近いと、判断が公正かどうかを外から疑われないかまで問われます。

発明や成果物が出たときの権利の扱いも大切です。所属先のルールによっては、個人の判断で権利を譲れないことがあります。後で揉めないよう、仕事を引き受ける前に大学側と線引きを決めておきましょう。

この転職を振り返って

大学院で専門を身につけた30代男性が、建設コンサルタントの技術職から同じ分野の会社へ転職した体験談でした。数値流体解析の受託解析を続けながら、講習会の企画やソフトウェア開発、教育コンテンツ作成へと仕事の幅を広げていきました。

求人サイトに頼らず、専門分野のつながりと紹介から転職先が決まりました。年収が上がっただけでなく、仕事の進め方も自分で決められる立場になっています。研究と実務の両方に力を注げる環境を、今の職場で得ました。

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