| 性別 | 女性 |
|---|---|
| 転職時の年齢 | 34歳 |
| 最終学歴 | 大学卒業 |
| 転職前の勤続年数 | 10〜20年 |
| 転職経路 | 転職エージェント |
| 利用した転職サービス | doda、マイナビ転職 |
| 応募社数 | 11社以上 |
| 転職活動の期間 | 3〜6か月 |
| 転職した年 | 2023年 |
| 総合満足度 | ★★★★★ 5(とても満足) |
| 転職前 | 転職後 | |
|---|---|---|
| 業種 | 転職前運輸・物流 | 転職後運輸・物流 |
| 職種 | 転職前販売・サービス・接客 | 転職後管理・事務(人事・経理・総務・法務など) |
| 年収 | 転職前300〜400万円 | 転職後400〜500万円 |
| 雇用形態 | 転職前正社員 | 転職後正社員 |
※本記事は個人の感想・実体験に基づくものです
不規則なシフトと子育て。空港職員だった私が限界を感じた日
不規則なシフト表を見るたびに、肉体的な疲労感が押し寄せてくる。数年前までの私は、長年続けてきた空港職員という仕事にやりがいを感じつつも、限界を迎えていました。
年齢とともに厳しくなる体力勝負の働き方。そして3人の子どもを育てながらのフルタイム勤務との両立。この2つが重くのしかかっていました。
子どもが成長するにつれ、急な体調不良など予測できない家庭の事情は増えていきます。けれど現場に立たなければ回らない空港の仕事では、急な調整が難しい。周囲への申し訳なさで、心がすり減る毎日でした。
30代半ばを迎えたタイミングで、私は大きな決断を下します。長年の接客・現場経験を活かしつつ、体力的な負担が少なく、家庭の事情にも柔軟に対応してもらえるオフィスワークへ転職しよう、と。
結果として、私は現在、物流関係の事務職として働いています。前職と同じく、24時間365日動く業界です。不規則なシフト勤務で夜勤もある環境は、実は変わっていません。
それでも、働き方の質がガラリと変わりました。おかげで人生と家族とのバランスは、劇的に好転したのです。未経験からのスタートだった私の、3年間のリアルな歩みをお話しします。
転職を決めた理由
転職を志した一番の理由は、年齢とともに変化する体力の問題でした。加えて、育児をしながらもフルタイムで働き続けたいという自分の意地、そして現実的な経済面とのバランスです。
前職には育児時短勤務などの制度もありました。ただ、活用するとどうしても収入が下がってしまう。何より、育児中でもフルタイムでキャリアを続けられる姿を見せたい、という思いが強くありました。
そうしてフルタイムを維持していましたが、30代半ばになると体がついてこなくなります。空港での立ち仕事、深夜や早朝の変則勤務は、想像以上に堪えました。
狙いはデスクワーク、そして家族との話し合い
そこで強く希望したのが、デスクワークへの転向です。もっとも、最初から物流事務を狙っていたわけではありません。シフト制の生活には完全に慣れていたので、土日祝休みへのこだわりはまったくなかったのです。変則的な時間でも、座ってパソコンに向かう仕事なら体力の消耗は抑えられる。そう考えていました。
ただ、3人の子どもを育てながらフルタイムのシフト勤務を続けるには、自分ひとりの頑張りだけでは限界があります。だから、まず夫や家族に相談しました。
こういう目的で転職し、フルタイムで働き続けたい。その想いをしっかり話し合い、家族の理解と協力体制を整えたうえで、私は次の仕事を探し始めたのです。
求人サイトで出会った1枚の求人票
転職活動では、dodaとマイナビ転職の2つの転職サイトを使いました。そんな中で出会ったのが、いまの物流事務の求人票です。
未経験歓迎で、PCスキルが活かせる。プライベートで日常的にパソコンに触れていた私にとって、WordやExcelの基本操作を活かせる環境は魅力的でした。何より、家庭の事情や多様な働き方に寛大な会社だと求人から伝わってきたことが、応募への大きな引き金になりました。
とはいえ、30代半ばでの異業種・未経験からの事務職挑戦です。しかも一番下の子は当時まだ0歳でした。
「難しい」と言われても、軸は曲げなかった
活動は、担当者からの現実的なアドバイスから始まりました。未経験で、しかも小さな子どもがいる状況での事務職転職は、求人倍率から見ても正直難しい、と。
意図は理解できました。でも、ここで妥協して前職と同じ働き方に戻っては意味がありません。どうしてもデスクワークへ挑戦したい。そのブレない意思を、熱意を持って伝え続けました。
すると担当者は、私の希望を受け止めてくれました。狭き門の事務職の中でも、私のPCスキルや家庭の希望に本当に合う求人を、プロの目で厳選して紹介してくれるようになったのです。
そこからは、戦略的に動くことを意識しました。一社ごとに、PCスキルや丁寧なコミュニケーション能力という強みを書類に落とし込む。応募したのは合計30社ほど。結果、約3分の1の企業で書類選考を通過できました。
プロセスを見てくれた面接
選考の中で最も印象に残っているのが、いまの会社の面接です。他社の面接では前職での数字の成果ばかりを問われ、営業職ではない私はアピールに苦労していました。
ところが、いまの会社のオンライン面接はまったく違いました。定番の質問はほとんどなく、代わりにこう聞かれたのです。
「これまでに困難に直面したとき、あなた自身はどのような行動を取りましたか?また、なぜそのような行動をとろうと考えたのですか?」
面接官が見ていたのは、結果の数字ではなく、課題にどう考え、どう動くかというプロセスの部分でした。ただ、当時の私は必死で、行動の説明がやたらと長くなってしまいました。
画面を閉じたあとは、「あんなに長々と話してしまって大丈夫だっただろうか……」と、手応えはまったくありませんでした。ですが、結果は内定。拙い説明でも、私の正確に物事を進めようとする姿勢や、丁寧なプロセスの組み立てが、画面越しに届いていたのだと今は思います。
決定打はほかにもありました。求人票に夜勤の時間帯は完全在宅勤務と明記されていたこと。そして、この部門へ中途入社した人の9割が未経験者という実績です。教育体制が整い、同じようにスタートした仲間が活躍している。これ以上ない安心感を得て、私は入社を決めました。

年収は転職直後から20万円アップ
誰もが気になる年収の変化ですが、嬉しいことに転職直後から前職より20万円ほど上がりました。前職で役職に就いていたわけではありません。それでも未経験の私に、前職を上回る額でオファーをいただけたのです。
内定通知書を見たときは、これまでのプロセスやPCスキルを正当に評価してもらえた気がしました。嬉しさと同時に、会社への大きなありがたさを感じたのを覚えています。
働き始めると、収入面だけではありませんでした。お金では買えない働く場所の柔軟性と、精神的な安心感まで同時についてきたのです。
在宅勤務に救われた、いまの働き方
とはいえ、入社1年目はかなり必死な毎日でした。当時0歳だった末っ子が保育園の洗礼で頻繁に熱を出し、有給休暇を必死にやり繰りするしかありません。周囲への申し訳なさで、精神的にもハラハラしていました。
ですが今は違います。子どもの急病などで朝からの出社が難しいときは、在宅勤務に切り替えることが認められています。この対応ができるようになってから、働きやすさと心の安定は劇的に上がりました。有給を消化せず、仕事に穴をあけずに自宅から業務を行える。本当に救われています。
もちろん、在宅だからといって甘えはありません。姿が見えない環境だからこそ、プロとしての信頼を勝ち取る行動を人一倍意識しています。
具体的には、ZoomやSlackのチャットは誰よりも早く返す。即答できないときも、「現在確認中ですので、〇〇時までにお戻しします」と、進捗の共有を必ず最初に行います。さらに、テキストだからこそ丁寧で失礼のない言葉遣い、正確なマニュアル遵守を徹底しています。
夜勤の時間帯は完全在宅勤務です。不規則さはあっても、立ちっぱなしの肉体労働ではなく、通勤時間ゼロで自宅で働ける。体力の消耗は、前職とは比べものにならないほど少なくなりました。
社内では専用のAIツールで業務効率化を進めています。それとは別に、私は勤務外の時間でChatGPTやGeminiなどの生成AIを使った勉強や、興味のある海外のリサーチにも取り組めるようになりました。自分磨きのための新しい挑戦です。
迷わず120点。これから転職する方へ
転職から丸3年が経ち、当時0歳だった末っ子も3歳になりました。振り返ると、年収はさらに70万円上がり、前職からは90万円のアップです。役職に就いていなくても、姿が見えない環境だからこそ徹底してきた早いレスポンスや正確な作業を、会社が正当に評価してくれているのだと強く実感しています。
今回の転職を振り返って、私は迷わず120点の大満足だと答えます。30代半ば・未経験・3人の子持ちでの異業種挑戦、そして24時間365日のシフト制。普通なら、子育てとの両立は無理だと切り捨ててしまいがちです。
それでも、担当者の現実的なアドバイスを受け止めつつ、自分の軸は妥協せずに伝え続けた。オンライン面接で拙くともプロセスを懸命に伝え、一歩を踏み出した。だからこそ、人生は驚くほど好転しました。
転職を考えるとき、どうしても土日休みなどの条件に目を奪われがちです。でも、それ以上に大切な視点があります。自分のライフスタイルや体力の変化に、その会社の仕組みや風土がどれだけ柔軟に寄り添ってくれるか、という視点です。
そしてもう一つ。家庭を持ちながらフルタイムのシフト勤務を続けるうえで、何より大切なのは家族の理解と協力です。自分ひとりで抱え込まず、なぜこの働き方を選びたいのかを共有し、チームとして協力体制を作る。これがあるからこそ、安心して仕事に力を注げます。
30代からの転職は、自分の生き方を選び直す最高のチャンスです。あなたのスキルと丁寧な姿勢、そして家族との絆を信じて、ぜひ前向きに一歩を踏み出してみてください。応援しています。
この体験談からわかること
この記事は、運輸・物流の業界で長く接客の現場に立っていた30代半ばの女性が、同じ業界の事務職へ転職した体験談です。3人のお子さんを育てながら、体力の変化と家庭の事情に向き合っての転職でした。年収は上がり、総合満足度も最高評価。とても前向きな体験談です。
未経験から事務へ、しかも小さな子どもがいる中での挑戦。同じような状況で一歩を踏み出せずにいる方に、参考になる視点がたくさんつまっています。とくに面接での伝え方と、在宅を含む働き方の選び方は読みどころです。
「難しい」と言われても軸を曲げなかった動き方
この方の転職で目を引くのは、担当者に「未経験・子育て中の事務職は倍率的に難しい」と伝えられたあとの動きです。ここで前職と同じ働き方に戻る人も少なくありません。けれどこの方は、デスクワークへ挑戦したいという軸を熱意を持って伝え続けました。
大切なのは、ただ意地を通したわけではないという点です。反対の意見をいったん受け止めたうえで、自分の希望をあらためて言葉にしています。その姿勢があったからこそ、担当者もPCスキルや家庭の希望に合う求人を選んで紹介してくれるようになったようです。
この場面から、これから転職する方が学べることがあります。担当者から厳しい見立てを伝えられても、自分を否定されたと受け取って諦める必要はありません。それは今の求人の状況を教えてくれる情報の一つです。そのうえで、自分がどうしても譲れない希望を具体的な言葉で伝えられると、担当者も本当に合う求人を探してくれるようになるはずです。
数字より「どう動いたか」を問う面接への備え方
この方が印象に残った面接では、成果の数字ではなく「困難にどう向き合い、なぜそう動いたのか」を聞かれています。こうした質問は行動面接やコンピテンシー面接と呼ばれ、過去の行動からその人の考え方や再現性を見る手法です。近年は導入企業が増加傾向にあります。
答え方のコツとして知られているのが、STARという型です。状況、そのとき担っていた役割、実際にとった行動、そして結果。この順で話すと、内容がぶれずに伝わりやすくなります。体験談の方は「長く話しすぎた」と振り返っていますが、この型を意識しておくと話をコンパクトにまとめやすくなるでしょう。
営業のように数字で示しにくい職種でも、この形式なら評価されるチャンスがあります。大事なのは大きな成功例でなくてよいこと。小さなつまずきをどう工夫して乗りこえたか、その過程こそが見られています。面接前に、自分の経験を3つほどSTARの形に整理しておくと安心です。仕事以外の場面のエピソードでも構いません。
まとめ
体力や家庭の変化に、会社の仕組みがどれだけ寄り添えるか。この方はその視点で選び、年収も働きやすさも手に入れました。面接では成果の数字だけでなく、どう考え動いたかを問われる場面が増えています。自分の経験を整理し、譲れない軸を言葉にして臨んでみてください。
