| 性別 | 男性 |
|---|---|
| 転職時の年齢 | 29歳 |
| 最終学歴 | 大学卒業 |
| 転職前の勤続年数 | 1〜3年 |
| 転職経路 | ハローワーク |
| 利用した転職サービス | ― |
| 応募社数 | 2〜3社 |
| 転職活動の期間 | 3〜6か月 |
| 転職した年 | 2023年 |
| 総合満足度 | ★★★★★ 5(とても満足) |
| 転職前 | 転職後 | |
|---|---|---|
| 業種 | 転職前IT・通信 | 転職後IT・通信 |
| 職種 | 転職前管理・事務(人事・経理・総務・法務など) | 転職後ITエンジニア・Web・ゲーム |
| 年収 | 転職前300〜400万円 | 転職後300〜400万円 |
| 雇用形態 | 転職前契約社員 | 転職後契約社員 |
※本記事は個人の感想・実体験に基づくものです
システムの中身に触れたい、という思い
「システムの中身に触れたい」。その思いが強くなるにつれて、毎日の業務が少しずつ苦しくなっていきました。
当時、私はIT業界で働いておりました。といいましても、担当していたのはシステムの管理や運用が中心で、コードを書いたり、技術そのものに触れたりする機会はほとんどございませんでした。
ITに関わっているようで、実は一歩引いた位置からシステムを眺めているだけ。そんな感覚が、だんだんと染み付いていきました。
会社が使用している技術と、自分が興味を持っている技術の間に、静かなズレがございました。業務で触れるツールや環境は決まっている。一方で、仕事終わりに本や動画で学んでいる技術は、まったく別の方向を向いておりました。
「このままではいけない」と思ったのが、転職を決意した一番のきっかけです。プログラミングにもっと深く関わりたい、自分の手で動くものを作りたい。その思いが、日に日に膨らんでいきました。
ハローワークの講座との出会い
ただ、私の場合、すぐに転職サイトに登録して、というルートではございませんでした。きっかけはハローワークでした。
仕事を探すついでに、ふと目に入ったプログラミングの講座。最初は「ちょっと見てみようか」くらいの軽い気持ちでした。けれど、実際に受講してみますと、これが想像以上に面白かったのです。
独学でプログラミングを学んだこともございましたが、自分一人ですと「何から手をつければいいのか」「正しく理解できているのか」がわからず、途中で迷子になることが多くございました。
しかし、体系立てて学べる環境が目の前にありますと、知識が点と点で繋がっていく感覚がございます。「あ、これがあの仕組みだったのか」とパズルのピースが埋まっていくような高揚感。授業の課題に取り組む時間が、一日の中で一番楽しい時間でした。
振り返ってみますと、この時期に体系的に学ぶことの大切さを身をもって知ったことが、その後の転職活動全体の自信につながっていたと考えております。独学で挫折しかけた経験があったからこそ、きちんと学び直せた嬉しさはひとしおでした。
就職活動の壁と、育ててくれる会社との出会い
ハローワークの講座で基礎を固めた後、そこから実際の就職先を探すことになりました。ハローワーク経由での紹介がメインでしたが、もちろん一筋縄ではいきません。
応募した企業のすべてから返事が来るわけではございませんし、書類選考で落とされることもございました。
一度面接まで進んだ企業では、「これまでの業務でプログラミング経験はどのくらいありますか」と聞かれました。正直に「業務経験としてはございませんが、現在ハローワークの講座で体系的に学んでおります」とお答えしました。
その時、面接官の表情が少しだけ曇ったのを覚えております。やはり実務経験の有無は大きいです。何社か受けましたが、なかなかこれだという相手とマッチしない時期もございました。
それでも、活動を続けていく中で、ようやく未経験からでも育てるという姿勢で迎えてくれる会社に出会うことができました。面接では、ハローワークで学んだカリキュラムの内容を熱心にお話しさせていただきました。
「自分はIT業界にいながら、これまでシステムの中身に触れてこなかった。でも、だからこそ、この機会にしっかり学びたい」という思いをそのままお伝えしました。それが良かったのか、無事に内定をいただくことができました。

転職後に気づいた、年収以外の変化
転職して最初に感じたのは、年収の変化についてでした。正直に申し上げますと、劇的に上がったというわけではございません。額面で申し上げますと、少し増えた程度です。
「これだけ頑張って転職したのに、もっと上がってもいいのでは」と、ほんの一瞬だけ思ったこともございました。しかし、実際に働き始めてみますと、数字だけでは測れない変化に気づきました。
最大の変化は、テレワークができるようになったことです。以前は毎日満員電車に揺られて通勤しておりました。往復で1時間半から2時間ほどかかっていた通勤時間が、リモートワークのおかげですっかりゼロになりました。
その時間を、朝の勉強に使えるようになりました。業務で必要な技術のキャッチアップや、自分が興味を持っている分野の学習。通勤で消耗していたエネルギーを、自分の成長のために使えるようになったことが、思いのほか大きかったです。
ワークライフバランスという言葉がございますが、転職前は「仕事が終わったら疲れて何もできない」という日々でした。今は仕事終わりでも「もう少し勉強しよう」「この技術を触ってみよう」という気持ちが自然と湧いてまいります。人生の豊かさが、明らかに一段上がったと実感しております。
そして何より、やりたいことを仕事にできたという喜びがございます。前職ではシステムに関わりたいのに触れないというジレンマが常にございました。今は、自分の手でコードを書き、技術に向き合うことが日常になっております。
このやりたいことをやれているという感覚は、金額には換えられません。
チャレンジを諦めないでほしい
もし、これから転職を考えていらっしゃる方にメッセージを送るとしましたら、こうお伝えしたいです。「お金のことを気にしすぎて、チャレンジを諦めないでほしい」と。
もちろん、年収が下がるリスクはございます。私自身、劇的な昇給ではございませんでした。
ですが、毎日ワクワクしながら仕事ができること、通勤の負担から解放されて自己投資に時間を使えること、自分の興味と仕事の方向が一致していること。そういったものの総量で考えれば、私の人生は間違いなく豊かになりました。
転職は怖いものです。特に今の生活を手放すことへの恐怖は、経験者だからこそ痛いほどわかります。ですが、やりたいことでお金を稼ぐという状態を実現した時の充実感は、何物にも代えがたいものがございます。
一歩踏み出す勇気。それさえあれば、道は必ず開けます。私自身がそうでした。

IT業界の事務職からエンジニアへ。ハローワーク経由で踏み出した29歳男性の転職
この体験談は、IT業界で管理や事務の仕事をしていた29歳男性が、エンジニアへと職種を変えた記録です。転職の入り口は転職サイトではなく、ハローワークのプログラミング講座でした。
年収は転職の前後で大きく変わっていません。それでもご本人は満足度を最高の5と答えています。お金以外の何が満足につながったのか。同じIT業界にいながら開発側へ回りたい人が、次の一歩を考えるときの参考になります。
ハローワークの講座だけでは転職できない
ご本人はハローワークの講座で基礎を固め、その内容を面接で熱心に語って内定を得ました。ここで押さえておきたいのは、訓練を修了しても自動でIT業界に転職できるわけではないという点です。
厚生労働省のデータでは、IT分野を含む職業訓練の就職率はおおむね6割前後です。しかも就職先がIT関連とは限りません。訓練で学ぶのは入門レベルが中心で、カリキュラムだけでは実務で必要なスキルには届かないのが実際のところです。
だからこそ、講座と並行した自己学習が欠かせません。予習復習に加えて、需要の高いJavaやWeb系の言語を一つ決め、実際にコードを書いて練習しましょう。ハローワーク経由の求人は職員が間に入って紹介してくれるので、履歴書の添削や面接対策も遠慮せず頼ってください。
実務経験ゼロの未経験者が、面接で評価を勝ち取る伝え方
ご本人は面接で実務経験を問われ、正直に未経験だと答えて相手の表情が曇った場面を書いています。未経験からのIT転職では、この場面の乗り切り方が大切です。
採用側が未経験者に見ているのは、完成された技術力ではありません。入社後に伸びるかどうか、学ぶ習慣が続くかどうかです。ここを示せると評価が変わります。
効果が高いのは、学んだ成果を目に見える形にすることです。GitHubにコードを上げる、小さくても動くものを一つ作ってポートフォリオにする。この二つは未経験でも準備できて、面接での説得力が段違いになります。
伝え方にもコツがあります。学んだ言語の名前を並べるだけでは弱いです。どんな課題に取り組み、どこでつまずき、どう解決したか。この流れで話すと、学習の実態と地力が相手に届きます。「未経験からでも育てる」という方針の会社は一定数あります。そういう求人を狙い、成長の過程を具体的に語ってください。
まとめ
年収がほぼ横ばいでも、やりたい仕事に就いて満足度が最高だった体験談でした。ハローワークの講座は入り口にすぎません。並行した自己学習と、成果物で示す姿勢が、未経験からのIT転職を前に進めます。
