| 性別 | 男性 |
|---|---|
| 転職時の年齢 | 26歳 |
| 最終学歴 | 大学卒業 |
| 転職前の勤続年数 | 3〜5年 |
| 転職経路 | 転職エージェント |
| 利用した転職サービス | リクルートエージェント、ビズリーチ |
| 応募社数 | 4〜6社 |
| 転職活動の期間 | 3〜6か月 |
| 転職した年 | 2025年 |
| 総合満足度 | ★★★★★ 4(満足) |
| 転職前 | 転職後 | |
|---|---|---|
| 業種 | 転職前メーカー(機械・電気) | 転職後医薬品・医療機器・医療系サービス |
| 職種 | 転職前機械・電気・素材・化学・食品などの技術職 | 転職後機械・電気・素材・化学・食品などの技術職 |
| 年収 | 転職前500〜600万円 | 転職後600〜800万円 |
| 雇用形態 | 転職前正社員 | 転職後正社員 |
※本記事は個人の感想・実体験に基づくものです
自動車部品メーカーから医療機器メーカーへ転職した体験談
私は現在27歳で、大学では機械工学を学びました。新卒で自動車部品メーカーに機械設計エンジニアとして入社しています。
転職を決意したのは26歳のときです。前職には4年間勤め、日々の設計業務にはやりがいを感じていました。
ただ、あるとき「自分の技術をもっと社会性の高い分野で活かせないか」と考えるようになりました。この記事では、自動車部品設計から医療機器設計へ転職した実体験をお伝えします。
異業種へ転職を決意した理由
前職では、エンジン周辺部品の設計を担当していました。ミクロン単位の精度を追い求める仕事は面白く、CADと向き合う日々に不満があったわけではありません。
ただ、量産コストを重視する開発文化のなかで、「もっと一つひとつの製品と深く向き合いたい」という思いが年々強くなっていきました。そんな折、知人が医療機器業界で働いていると聞き、興味を持ったのです。
人の命や健康を支える製品づくりという点に、私は強く惹かれました。求められる機械設計のスキルにも、自動車部品と共通する部分が多いと感じました。
培ってきた公差設計や強度解析の知識を活かせると分かり、決意が固まりました。
転職活動の進め方
活動期間はおよそ半年でした。私が利用したのは、リクルートエージェントとビズリーチの二つです。この二つは性格がまったく異なり、使い分けが重要だと感じました。
リクルートエージェントで受けたサポート
リクルートエージェントは、担当のキャリアアドバイザーが二人三脚で伴走してくれるスタイルです。自動車から医療機器へ業界をまたぐ転職だったため、職務経歴書の整理で助けてもらいました。
特に、「どの技術が転用できるか」を一緒に整理できたのが本当に良かったです。最初の面談では、「量産設計」を「品質と安全性を担保した設計プロセス」と言い換える提案も受けました。
その後、書類の通過率が目に見えて上がったのを覚えています。求人紹介や日程調整、企業とのやり取りも代行してもらえました。
平日は仕事終わりの21時以降にしか動けない私でも、負担を抑えて活動を続けられました。
ビズリーチで届いたスカウト
一方のビズリーチは、企業やヘッドハンターから直接スカウトが届くサービスでした。職務経歴を丁寧に書き込むほど、スカウトの質が上がる仕組みだと感じました。
私は担当製品名や解析ツールの具体名まで、細かく記載しました。すると、あるヘッドハンターから個別メッセージが届いたのです。
「あなたの公差設計の経験を探している医療機器メーカーがある」という内容でした。思いがけず好条件のオファーにつながったことを覚えています。
自分の市場価値を客観的に知れる点が、ビズリーチの大きな利点でした。両者を併用したことで、手厚い紹介とスカウトの意外性をカバーできたと感じています。
応募から内定までの選考
応募したのは全部で5社ほどです。決して多くはありませんが、業界の親和性を軸に的を絞りました。その結果、面接では前職の経験を高く評価してもらえました。
ただ、医療機器業界ならではの選考の難しさもありました。技術面接では、「薬機法について知っていることを話してください」と聞かれました。
事前に医療機器のクラス分類やQMS、ISO 13485の基礎を独学しておいたことが功を奏しました。また、設計変更時のトレーサビリティに関する質問も複数社で受けました。
私は前職で、設計変更管理のフロー整備を主導した経験を具体的な数字とともに説明しました。面接官から「その視点は医療機器でも即戦力になる」と言われたときは、努力が報われた気がしました。
年収交渉のエピソード

内定時に提示された年収は、前職とほぼ同額の550万円でした。正直、少し物足りなさを感じたため、リクルートエージェントの担当者に相談しました。
すると、「あなたの設計実績と保有スキルなら交渉の余地がある」と後押ししてくれました。自分では言い出しにくい金額の話も、エージェント経由なら冷静に伝えられます。
前職での担当製品と成果を改めて資料にまとめ、企業へ提示してもらいました。その結果、最終的に年収は600万円まで引き上げてもらえました。50万円のアップは、交渉を諦めなかったからこそ得られた成果だと思っています。
転職後、最初の1か月
入社してまず驚いたのは、設計文書の量とチェックの厳しさでした。自動車部品メーカーなら図面1枚で済んだ変更も、医療機器では複数の文書と承認が必要です。
設計仕様書、リスク分析書、検証記録などを通し、何重もの承認プロセスを踏みます。最初の2週間は、社内の品質規程とQMS文書を読み込む研修に充てられました。
「ものを描く前に、なぜその設計が安全なのかを証明する」という文化に頭を切り替えるのは大変でした。3週目からは、既存製品の小さな設計改良を任されました。
先輩から「この寸法変更が患者リスクにどう影響するか説明できる?」と問われるたびに、責任の重さを実感しました。とはいえ、CADの操作や強度計算などの土台は前職とほとんど同じでした。
その部分では、初日から即戦力として動けたことが救いでした。
転職後に感じたこと
医療機器メーカーに移って感じるのは、一つの製品に向き合う時間の濃さです。安全性への要求が非常に高く、設計者としての責任も重い仕事です。
その分、やりがいは以前とは比べものになりません。年収も上がり、仕事への満足度は5段階中4です。前職で得た機械設計の土台があったからこそ、新しい環境にもスムーズに馴染めました。
転職を検討している方へ
最後にお伝えしたいのは、「今のスキルは隣の業界でも必ず活きる」ということです。異業種への転職には不安がつきものですが、専門性の近い分野を選べばリスクを大きく下げられます。
そして、年収交渉は遠慮しないことも大切です。エージェントという味方を上手に使えば、自分の価値を正しく評価してもらいやすくなります。
一歩踏み出す勇気が、より充実したキャリアへの扉を開いてくれるはずです。
この体験談からわかること
この体験談は、26歳の男性が機械系メーカーの技術職から、医療機器分野の技術職へ移った転職です。正社員として4年間働いた後、近い専門性を持つ業界を選んでいます。
利用したのはリクルートエージェントとビズリーチで、応募は5社ほどでした。転職後は年収が上がり、満足度は5段階中4という結果になっています。
異業種でも設計職としての土台をどう見せるか、入社後に何を学ぶ必要があるかを知りたい人に参考になる内容です。
量産設計の経験を安全性の視点で伝え直したこと
ご本人は、これまでの量産向け設計の経験を、品質と安全性を守る設計の進め方として整理し直しています。担当製品や解析ツールまで具体的に書いたことで、医療機器メーカーからの声かけにもつながったようです。
異業種へ移るときは、前職の業界名だけで経験を区切らないことが大切です。公差設計、強度計算、設計変更の管理など、次の職場でも使える仕事の中身まで分けて考える必要があります。
ご本人は面接で、設計変更の流れを整えた経験も説明していました。技術そのものに加え、品質を守るためにどんな行動を取ったかまで伝えると、経験の価値が伝わりやすくなります。
医療機器の設計職で求められる文書とリスクの考え方
医療機器の設計では、図面や計算結果だけでなく、安全性を確かめるための記録も重要になります。国内のQMS省令では、製品の機能、性能、安全性に関わるリスクを明らかにし、それに応じて管理する考え方が示されています。
そのため、寸法や材料を変える場面では、変更後に何が起こり得るかを考える仕事が増えます。影響の確認、必要な検証、判断の記録までが、設計業務の一部になる職場もあるでしょう。
未経験から医療機器業界を目指す場合は、薬機法の全体像や医療機器の分類を先に学ぶと、面接で話しやすくなります。加えて、応募先が扱う製品の用途や使う人を確認し、設計上の注意点を自分なりに考えておくとよいでしょう。
職務経歴書では、使ったCADや解析手法を並べるだけでは十分とは限りません。どの課題に対し、どのような基準で設計し、関係者とどう確認したのかまで書くと、実務の進め方が伝わります。
厚生労働省も、職務経歴書は応募先が求める経験や能力に合わせて書くことを案内しています。書類に書いた内容は面接で聞かれやすいため、自分の言葉で説明できる範囲に整えることも欠かせません。
まとめ
この転職では、機械設計の経験を別の業界でも使える形に整理したことが、次の仕事につながったようです。医療機器分野では、安全性や記録を重視する進め方に慣れる必要があります。
とはいえ、設計の基礎があれば活かせる部分もあります。応募先の仕事で何が求められるかを調べ、自分の経験とのつながりを具体的に伝えることが大切です。
